人が人を助けるのが人間である。人間は、子供がころんでいるのを見て、すぐに起こしてやり、また水に落ちているのを見て、すぐに引き上げてやることができる。人間は万物の霊長(れいちょう)であるから、自分の思うように働き、人を助けることができるのは、ありがたいことではないか。牛馬その他の動物は、わが子が水に落ちていても引き上げることはできない。人間が見ると、助けてやれる。牛馬や犬猫の痛い時に人間が介抱(かいほう)して助けてやることは、だれでもあろう。人間は病苦災難の時、神や人に助けてもらうのであるから、人の難儀(なんぎ)を助けるのが人間であると心得て信心をせよ。(天地は語る49節)